Product Description
今日、世界には4大広告代理店グループが存在し、その市場規模は4979億ドル(2008)にのぼるという。アメリカの広告市場は実にその中の35%を占め、世界の4大エージェンシーの一つ、インターパブリックグループの母体となったMcCann Ericksonは20世紀初頭のニューヨークで創業を開始している。1960年代までには同社を筆頭に大小の広告代理店がニューヨークの一等地に軒を連ね、幅をきかせるようになっていた。特に同社の創業したマディソン街には業界の関係企業が集まっていた。
そんな60年代のアメリカの広告業界を舞台にしたTVドラマ”MAD MEN”はケーブルテレビ向け番組であったにもかかわらず、番組が放映された2008年から2010年の3年連続でアメリカでもっとも権威あるアワード・エミー賞(計15タイトル)を獲得、ゴールデングローブ賞も同じく3年連続で受賞したほか、Time、AFC、NewyorkTimesなど各誌のリビューでも賞賛を浴びた。
中でも試写の段階から絶賛されたのが、徹底した時代考証により完璧に再現された1960年代の風俗であった。 画面に登場するすべてのモノは舞台設定とのデートスタンプの整合性が月単位でチェック・検証されたのはもちろん、登場人物のヘアスタイルやファッションは各役側のキャラに合わせてタイムラグ(あえて流行遅れのスタイルをあてがう)も設定された。こだわったのは絵ズラだけではなく、現代の米TV番組ではタブー視されている喫煙シーンや人種差別・性差別発言を含んだスケッチもリアルに描かれた。脚本を担当し製作を指揮したマシューワイマー曰く”60年代を舞台にしておいて、こうした当時のシーンに一切触れないとしたら、パロディにしかならない”。
物語の舞台となったスターリングクーパーエージェンシーのオフィスでは整然と並べられたデスクで女性社員達がタイプに向かう。使っているのはSelectric。イームズも参加したデザインプロジェクトを率いたElliotNoyleによる新生IBMを象徴する斬新なデザインと画期的な機構(ボール状の活版フォント)を備えたタイプライターだった。そして、そのタイプライターとセットで、各デスクに配置されているのが、タイプする手元を照らすDAZOR社のデスクランプ、DAZOR1000だった。
MADMENではデスク照明についても、キャラに応じた使い分けがなされていて、同じオフィスにあっても、セクレタリやディレクタークラスのデスクにはCARIOやTAMASOといった、よりデコラティブなランプがあてがわれていた。DAZORはあくまで、タイピングという実務、作業のためのタスクライトとしてのツールでありデバイスであることを改めて確認することができる。
DAZOR1000
シンプルでモダンなミッドセンチュリーの普遍的デザインは1940年代から60年以上にわたり、デザインの変更を一切うけずに生産され続けてきました。鋳物のスタンドベースとフルメタルのボディの安定感・重厚感は、いまどきの軽薄な照明には決っしてかもしだせない存在感と所有する喜びを与えてくれます。デスクワークを照らす照明にビンテージの工業製品を使う。新鮮なでクールな組み合わせ、というだけでなく理にかなったチョイスでもあると思います。
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